クレジットリスクにみまわれる米シティーグループ

クレジットリスクにみまわれる米シティーグループ

本日の東京市場は円買い・米ドル買いが優勢となりました。先週末に優勢となった円買いの流れが引き継がれ、序盤から円買いが先行、ドル/円は再び82円台後半へと軟化したほか、クロス円も総じて下落しました。この後の欧州市場では、欧州主要国の経済指標発表は予定されていないものの、日本時間21時00分にハンガリー中銀政策金利、同時刻にサウジアラビア王子の資本注入でなんとか持ち直したものの、クレジットリスクが頭を持ち上げている米シティーグループの決算発表がそれぞれ予定されています。

 

<注目ポイント>

 

・米国企業の決算発表ピーク・・・好業績で株価上昇ならリスク選好の流れも
・週末のイースター休暇・・・手仕舞い、利益確定の動きに注意
・ギリシャの債務再編懸念・・・規模小さくユーロ全体への影響は限定的か
・英中銀議事録・・・利上げを急がない姿勢を維持する見通し

 

<市場テーマと注目点>

 

今週の注目ポイントは、
・ユーロ圏ソブリン債務問題を巡る当局者の動き
・投資家センチメントを左右する米主要企業決算
・各国中銀の次なる一手を占う主要経済指標などが挙げられよう。

 

4月2週まで続いた「円独歩安/その他通貨高」の調整度合いを見極める週となり、市場の関心の1つはクレジットリスクに見舞われているユーロ圏ソブリン債務問題の行方に集まっている。ユーロ圏ソブリン債務問題では、ギリシャの債務再編を巡る動きだけでなく、ポルトガル支援の潜在的な遅延リスクもあり、当局者の動きが注目されよう。

 

<売り買いの材料>

 

強気材料
・シカゴ225先物清算値9680円、大証比70円高
・NYダウ大幅続伸、インテルなど主要企業の好決算を評価
・米半導体SOX指数、大幅続伸
・米アップル、1-3月期決算は市場予想を上回り時間外で約3%高
・米3月中古住宅販売件数、年率換算で510万件と市場予想を上回る
・ユーロ/円、円安進行(119円79銭-83銭)
・NY金6日続伸、ドル安の進行などを手掛かりに連日で史上最高値を更新
・欧州株式市場、好調な企業決算を追い風に自動車やハイテク株に買い
・LMEニッケル、大幅反発
・LED照明、夏の電力規制に備え節電需要

 

弱気材料
・米ウェルズファーゴ、住宅ローンの不振による減収を発表し大幅安
・トヨタ、部品供給停滞により米中で減産
・素材、復興需要は夏以降
・安川電、サプライチェーンの状況が不透明で今期見通しを公表せず
・バルチック海運指数、17日続落
・東証REIT指数、小幅続落

 

留意事項
・政府、原発20キロ圏を警戒区域に設定へ
・大手銀、支店で順番に休業へ
・ロシア1-3月GDP、前年同期比4.4%増
・東電、夏の電力供給5500万キロワットで調整
・東ガス、風力発電を強化
・3月コンビニ売上高、前年同月比7.7%増
・ドル/円(82円57-59銭)
・NY原油先物、大幅続伸(1バレル=111.45ドル)
・NY債券市場、反落(10年債利回り0.044%上昇)
・長期金利、低下(10年債利回り1.230%)
・DRAMスポット、横ばい
・対外対内証券売買(先週分)
・景気動向指数(2月改定)
・グリア経済協力開発機構(OECD)事務総長、記者会見
・独4月IFO景況感指数

・英3月小売売上高指数
・米新規失業保険申請件数(先週)
・米2月住宅価格指数(FHFA)
・米3月景気先行指数
・米4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
・米決算、モルガン・スタンレーやGE、ゼロックスなど

株式市場から世界の金融を読み解く

好調な企業決算が相次ぐ米国市場はダウが年初来高値を更新し、2008年6月以来、約2年10ヶ月ぶりの高値を回復した。これを追い風にシカゴ日経225先物は一時9700円台を回復(清算値は9680円)しており、注目された日経平均のテクニカルシグナルは好転する。米時間外ではアップルが決算内容を好感されて上げ幅を広げており、本日の日本株市場は買い優勢のスタートとなろう。

 

ただし、日経平均が9600円を中心とした9500-9700円辺りのレンジを上放れるのは厳しいだろう。米国では企業の好決算への期待が高まり、幅広い銘柄が買われているほか、住宅指標の改善が好感されている。一方、日本についても来週から決算発表が本格化する。日本の場合は震災の影響から大幅な特損計上などは織り込み済みと考えられるが、サプライチェーン(供給連鎖)障害の影響に対する不安が根強い。決算発表において、先行きを示せない企業が相次ぐようだと悪材料出尽くしにはつながらず、慎重姿勢が強まる可能性はある。

 

テクニカルシグナルは好転をみせるが、戻り高値水準での膠着感の強い相場展開はしばらく続くことになろう。また、売買代金の低迷が続いている状況から、来週末からの決算本格化、ゴールデンウィーク入りによって機関投資家の商いも減少しているとみられる。

 

物色としては米国との連動性から、ハイテクなどを中心としたコア銘柄が主導しよう。ただ、昨日のようなじり高基調は期待しづらく、次第に材料系の銘柄へシフトすることになりそうだ。アップルの好決算を背景としたスマートフォン関連などの中小型株や、LEDなど省エネ関連に注目。

今週はのFXでは、週末から欧州が4連休となるため、週後半は動意薄となるだろう。 米経済指標は、19日に3月建設許可件数、3月住宅着工件数、20日に3月中古住宅 販売件数が発表される。気になるのは中古住宅販売件数。昨年7月の386万件を 底に、今年1月は540万件まで伸びてきた。前回2月に488万件に失速したものの、 今回の予想は500万件に達すると見られている。 米雇用統計は着実に回復の兆しを見せているため、住宅関連指標が強さを見せれば、 ドル買いに対する安心感が広がる可能性が高いと考えられる。